子供って急に口周りに湿疹ができてしまうことがありますよね。
かゆみや痛みがあるとつらそうですし、見ているだけでも赤くなってぶつぶつしているのはとてもかわいそうです。
けれど、治すために薬を塗ろうにも、口周りだと子どもが気にしてなめてしまう可能性も。
薬を食べちゃうなんて体に悪いかも?それも想定して作られているから問題ない?
口周りに薬を塗っても問題ないのか、なめないようにする工夫はないのか、お悩みを解決していきましょう。
もくじ
口まわりに薬は大丈夫なの?
口まわりの湿疹を早く治そうとするなら、最も良い方法は塗り薬を塗ることですよね。
これなら、おそらく数日後にはきれいになっているはずです。
薬は市販のものでももちろん効果がありますし、皮膚科などを受診したとしても、おそらく同様の塗り薬を処方されるでしょう。
でも、子どもってただでさえ口の周りをぺろぺろなめる癖があるので、薬なんて塗ってあったらなおのことなめてしまうかもしれません。
なめても健康には問題がないのか…。
安心してください。答えは、「大丈夫!!」です。
例えば、皮膚科を受診した際に処方される塗り薬で多いのが、「ロコイド軟膏」というステロイド剤なのですが、
子ども用に使うものですから、ある程度はなめてしまうことは想定内。
皮膚に塗るくらいの量なら、なめてしまっても、体への悪影響はありません。
体調が悪くなるくらいの量を体に入れるには相当な量をなめなければなりません。
致死量はどのくらいかと計算してみるとすると、
1本が5gくらいの軟膏があったとしたら、体重が10Kgの子どもでそれを一度に1万本分口に入れなければ重篤な危険には陥りません。
そんなに食べることって普通はないですよね。
ですから、口周りにぬるくらいのほんのわずかな量はなめてしまっても何の問題もないわけです。
また、ステロイド剤にはステロイドを包み込んでいる成分があるのですが、
万が一なめてしまったとしても、包み込まれているおかげで腸や胃などで吸収されにくくなっているので、そのまま排泄されることがほとんどです。
多少はお腹が緩くなって、下痢になったりすることがあるかもしれませんが、それでもひどい副作用が起きるということはありません。
このことからも、体内にステロイドが吸収されて健康に問題を起こすということはほぼ考えにくいということになるんですね。
もちろん、市販のものであっても同様で、問題はありません。
ステロイド剤にもいろいろあり、その強さが5段階に分かれています。
1群が一番強くて5群が一番弱いのですが、心配な方は、できるだけ5に近いレベルのものを使用すればよりいいかもしれません。
非常に強力なものは市販されていないですから神経質になることもありません。
成分がよくわからないから不安だという場合には、受診しましょう。
不安を抱えたまま使うのではなく、お医者さんが出してくれた薬を使えば安心して使えますね。
大丈夫だとはわかっていても、実際になめてしまってどうしよう!というときには、迷わずお医者さんに相談してください。
また、「中毒110番」というところでは無料で相談を受け付けているので、そういったところにも頼りましょう。
なるべく薬を口に入れないために気を付けること
塗る程度の量ならばなめても大丈夫だと分かっていても、子どもの口の周りに薬を塗ったら、
なめないようにととりあえずは注意しますよね。
でも、それは子どもには無理な話。
舌でなめなくても、気になって手で触り、結局のそれが口に入ってしまうことだって考えられます。
できるだけ口の中に入らないようにするにはどうしたらよいでしょう。
ポイント1!子どもが寝ている時間帯に塗ること
就寝後にこっそり患部に塗りましょう。
それでも無意識のまま、なめたり触った手が口に入ったりしてしまうかもしれませんが、起きている時よりはぐっとその可能性が低くなります。
塗るときには薄くのばして塗りましょう。
薄くつけて効果が軽減されるということはありません。
子どもが気にしてなめてしまうのは、いつもと違う感覚が口周りに起きるからですよね。
薄く塗ってあげればその嫌な感覚を感じなくてすみます。
ポイント2!患部にのみ塗る
塗るときには口周り全体に塗るのではなく、特にひどい湿疹部分にだけポイントを絞って塗るというのも手です。
広範囲でなければ口周りに違和感を感じないので、子どももそんなに気になりません。
ポイント塗りであっても、そこからじんわりと周囲の肌にも伝わって効果を得られます。
日によって塗るポイントを変えてあげればいいですね。
ポイント3!嫌がる時は塗るのを避ける
子どもが嫌がるときには無理につけないようにするお母さん側の心の持ちようも必要です。
つけなくてはならないと思い込みすぎるのはよくありません。
塗ったのを気にしてなめ始めるようなら、取ってあげるのもやむ負えません。
ご機嫌な時を見計らって塗るのも一つの手です。
ポイント4!薬を長期間使用しないこと
なるべく口に入れないようにするには、薬をなるべく長期間使わないこと、つまり、早く治すことも大切です。
ビタミンB2やB6などの皮膚の再生を促してくれるような栄養が含まれている食品を食べたり、
菌に対する抵抗力を強めるビタミンAやビタミンCを多く含んでいる食品をよく食べるようにして、
体内からも対策を講じましょう。
子どもも食べやすいものでは、牛乳や緑黄色野菜、チーズやいちごなんかがいいですね。
薬一つとっても、子ども相手では一筋縄にはいきません。
色々な工夫をして早く治してあげたいものです。
薬を塗る必要がないように、いつも肌を清潔にしてあげるというのも心掛けの一つです。
清潔にするだけでなく、保湿も十分にしてあげてくださいね。
まとめ
子どもに薬を使うのって気を使いますよね。
これまでに使ったことのない薬だったらなおさらです。
どんな反応が出るかわからないですし、ましてや口の中に入ってしまったら慌てるでしょう。
基本的には、ひどく健康に害があるようなことはありませんが、使用法はしっかり守るようにし、
また、薬のお世話にならないようにお肌のケアをしてあげましょう。