子供も少し大きくなって、少し貯金が出来たけど、住宅ローンや学資保険はどうしよう…
貯金がたまってくると、返済と貯蓄どちらに回すか悩みますよね。特に住宅ローンや学資保険は本当に大きなお金です。
今回は学資保険とローンの繰り上げ返済ならどちらを優先したらよいかについて具体的な数字をもとにお話します。
住宅ローンの繰り上げ返済と学資保険どちらにお金を回す?
住宅ローンを繰り上げ返済した場合について
住宅ローンは当初は毎月の返済額の中でも金利部分がほとんどですから、
借り入れから5年以内の繰り上げ返済が、金利支払を減らす一番いい方法と言えます。
例えば
- 住宅ローンの残債 2300万円
- 残支払期間 30年
- 固定金利 1.2%
このような場合に300万円を繰り上げ返済した結果
返済総額に約118万円差ができ、4年3ヶ月払込期間を短縮することができます。
しかし繰り上げ返済が6年後になると返済総額の差は約89万円、払込期間は4年1ヶ月の短縮になります。
6年間で29万円も差があるのです。
学資保険をかけた場合について
- 払込保険料総額 3,017,280円 返戻率 約115.9%
- 保険料 25,144 円/月
- 被保険者 0歳 男性
- ご契約者 30歳 男性
- 学資保険 22 歳満期
- 基準学資金額 70 万円
- 保険期間 22 年
- 保険料払込期間 10歳まで
- 保険料払込方法 個別扱月払
この場合受け取り総額は350万円になります。
約43万円プラスということになりますね。
総額から見ると住宅ローンを繰り上げ返済した方がお得となります。
しかし、気を付けなければいけないことがあります。
それは、この繰り上げ返済の価値が出てくるのは30年後になるため、
住宅ローンの繰り上げ返済をしたために学資が足りず教育ローンを組むとなると本末転倒ということです。
「教育ローン」は住宅ローンより金利も高いですしね。
また入る保険によっては、緊急でお金が必要になった時に、学資保険であれば、払済保険料までの金額を低利率で借入することもできます。
学資保険とローンの繰り上げ返済ならどちらを優先したらよいかとなると、優先すべきは学資保険ということになります。
子どもの教育費はどうためる?
子供にかかる教育資金は幼稚園から大学まで全て国公立だったとしても1000万円程かかると言われています。
その中でも1番負担が大きいのが大学受験から大学入学、卒業までのお金です。
そのため子供が18歳までに最低でも300万円程貯金があれば受験費用、入学金、初年度の学費はまかなえると思います。
学資保険は子供の教育費用を貯蓄するための保険です。
契約者は両親のどちらかになりますが、被保険者は子供になり、子供のけがや入院保障、死亡保障を付けることができるものがあります。
しかし、このような保障を付けてしまうと返戻率が低くなり、ものによっては元本割れしてしまうこともあります。
学資保険の返戻率は110%~115%程が多いので少しでも得をするためにも保障は別で考える方がいいでしょう。
また、学資保険は契約者、被保険者どちらも年齢がより若いうちに加入した方が、月々の負担が少なくなることが多いです。
お金の受け取り方もまとまった額を一度に受け取るのか、子供の入学節目に受け取るのかによって、利回りは違ってきます。
そのほか、契約者である親に万が一のことがあった時、保険会社が支払い不能と認められれば以後の支払いが免除されるタイプのものがあります。そういったものに加入しておくと免除後も保障は継続されるのでおすすめです。
そのほかでおすすめしたいのは児童手当プラス貯金です。
この児童手当、子供が3歳までは毎月15000円、3歳以降15歳まで10000円受け取ることができます。
これらをすべて貯金すると総額198万円になります。
児童手当さえ貯めれば198万円の貯金ができるなんてすごいことです。
これとは別にあと102万円を子供が18歳までに貯金するには0歳から毎月約4800円を家計から捻出できればいいことになります。
毎月4800円なら食費の節約やスマホ料金の見直しなどでやりくりできそうですよね。
かわいい子供のためにがんばりたいところです。
これを学資保険と組み合わせると教育資金にゆとりができそうです。
まとめ
住宅ローンの繰り上げ返済と学資保険どっちにしたほうがお得で将来困らないかということについてお話してきましたが、結果まとまったお金は学資保険にしたほうがいいです!
しかし、家計にゆとりがあり、学資保険を払ってもほかに貯蓄が可能!という場合であれば
“繰り上げ返済は早いうちからどんどんするべきです。”
子供が大学生になる前に住宅ローンを完済しゆとりをもって学費や老後資金を考えられると安心ですよね。
子供が中学校、高校になると塾代や交通費、通信費、お小遣い等が必要になるので、子供が小学生くらいまでが貯めどきです。
下手に繰り上げ返済してしまうと、教育費まで手がまわらなくなって奨学金や教育ローンに手を出しもっと金利が高い利息に苦しめられてしまうかもしれません。また今後、車の買い替えや持ち家なら修繕費も必要になってきます…
そういったことがないように今のうちからライフシュミレーションをしっかりしておき、いつ、どのタイミングでお金が必要なのか把握しておくと良いですね。
大切なお金をうまく利用しましょう。